網目細工一筋 平成15年度大阪府優秀技能者に選ばれた山野さん
平成15年度大阪府優秀技能者(なにわの名工)に選ばれた山野史郎さんにお話をうかがいました。
山野さんは、もうほとんどする人がいなくなった網目ガラスの技法を受け継いでおられる方です。
この技法は、網目状にガラス細工を作るバーナーワークの技法です。
山野さんは、1936年大阪市北区の梅田付近で生まれ、太平洋戦争終戦の小学校2年生の時、焼け野原となった大阪をはなれ、当時の信太村(※1) に移り住み15才の時、奥村松次郎氏の元でガラス細工職人として修行を始め、網目ガラスや、動物を巻いていた(動物作りをしていた)との事、3年後独立し、その後、昭和50年代に佐竹ガラスの工房でしばらくすごし、昭和63年、現在の和泉市幸2丁目に山野ビードロ工房(ガラス細工研究所)を設立し、和泉市内外の主な部署に作品を寄贈し、学校・社会教育のため各地で実演デモンストレーションをし、伝統工芸の啓蒙に努めています。
「網目ガラスは、軽いソーダガラスを使用し大きい物はパーツ毎に分け先端同士を暖め結合させるが、一部分を持つ作業中や、熱膨張等で割れ易く根気がいる技法」との事

代表作は、帆船、宝船、七福神、馬車、孔雀、龍 等々
販売は、割れ物の為郵送はせず、取りに来て下さる方にのみ販売されてます。

※1 (現在の和泉市信太山周辺)明治10年に和泉市信太山周辺でガラス細工が始まり、ガラスボタン、動物各種、置物、トンボ玉、ビーズ類、数珠、人形の目、ガラス宝石、かんざし、造花、人造真珠等が作られ、特に円高になるまで、人造真珠は欧米各国に沢山輸出されました。 信太ガラスは、小樽ガラス、青森ガラス(津軽ガラス)、仙台ガラス、萩ガラス、長崎ガラス、沖縄ガラス、等と並んで知られており、東京国立博物館にも大切に展示されています。
 
大阪府知事から頂いた表彰状とメダル


永く使いなれた愛用の石油カンテラ(灯油バーナー)で、バレリーナ人形の制作過程

帆船の制作過程

昆虫は、トンボが一番難しいとの事

吹きガラスの馬 胴や尾が空洞です。

帆船

七福神

平和の象徴10人の輪

市に寄贈した原爆ドーム

和泉市池上曽根遺跡の建物模型

宝船

山野ビードロ工房

〒594-0005 
大阪府和泉市幸
 2丁目5-30-104
TEL:0725-44-2973

水・金・土曜日
10:00〜12:00
13:00〜15:00

ABC TVの番組「VIぴ〜」の撮影風景
笑福亭笑瓶さんとオセロさんもバーナーワーク

生徒さんと

生徒さんの作品です。

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